ローテンブルク(Rothenburg ob der Tauber)は、ドイツ南部のバイエルン州にある、中世の街並みが綺麗に保存されている都市です。
1618年に起こった30年戦争の際に敵の攻撃を免れたため、歴史的建造物がたくさん残っています。街全体が要塞のようになっており、全長約4.2kmの城壁で囲われています。ドイツ旅行の定番にもなっている観光地で、日本人観光客も多く訪れます。
今回は、ローテンブルクの魅力や見どころを、写真たっぷりでご紹介します。新婚旅行などでドイツ旅行を検討されている方は、ぜひゆっくりご覧いただければと思います^^
ローテンブルクの場所・行き方・アクセス
[aside type=”normal”]上記マップには、このページにアクセスいただいた時点での最適ルートが表示されています。[/aside]
ドイツの主要都市フランクフルトから列車でアクセスする場合は、ICで一度東のヴュルツブルクへ向かいます。その後、シュタイナハ駅でも乗り換え、所要時間は約2時間30分です。
一方、フランクフルトからヨーロッパバスで移動する場合は約3時間40分なので、列車の方が時間ロスが少ないです。
ドイツの鉄道の車内はトイレも含めて綺麗なので(日本の鉄道には及びませんが)、中長距離の移動もしやすいです。
乗り換え案内には、iPadが活躍しました。ドイツの鉄道のウェブサイト(DB)は路線検索もわかりやすいです。
また、ドイツ内を鉄道旅行する場合は、ジャーマン・レイル・パスがおトクで便利です。
シュタイナハからローテンブルク駅までは、車窓から、のどかな風景を楽しめます。
ドイツの鉄道では、車内に自転車を持ち込むことができるため、この時も、年配のおじいちゃんたちが、自転車を持ち込んで電車で移動し、どこかに出かけるようでした。
ローテンブルク駅に無事到着。
ターミナル駅のフランクフルト駅とは違い、ローカルでのんびりとした雰囲気が漂っています。
ローテンブルク東門から城壁内へ
ローテンブルク駅からゆるやかな坂道を10分少々歩くと、ローテンブルク東側の門、「レーダー門」が見えてきます。
ティルマン・リーメンシュナイダー(Tilman Riemenschneider)
今回宿泊するホテルは「ティルマン・リーメンシュナイダー(Tilman Riemenschneider)」です。1559年に創業とその歴史も古く、宿の中はローテンブルクの街の雰囲気そのままです。
立地はローテンブルク城壁の中心部のため、アクセスがしやすいのがいいところ。また、ロビーなどの共用部であれば無料WiFiを利用することができます。
お部屋はまさに中世の世界!と言わんばかりのメルヘンなお部屋です。
ベッドフレームやサイドテーブル、鏡のフレームなども、すべて味わい深い木製です。
中世にタイムスリップしたかのような雰囲気を楽しめます。
場所 | Georgengasse 11, 91541 Rothenburg ob der Tauber |
電話番号 | +49 9861 9790 |
交通 | 「ローテンブルク・オプ・デア・タウバー駅(Rothenburg ob der Tauber Hbf)」徒歩12分 |
宿泊予約 | Booking.com agoda |
カルトッフェルシュトゥーベ(Kartoffelstube)
ローテンブルク城壁の東側、レーダー門の外側にあるポテト料理専門店が「カルトッフェルシュトゥーベ(Kartoffelstube)」です。ここで夕食をいただくことにします。
こちらが名物ポテトグラタン。チーズがたっぷり乗っていて美味しいです。
ポテトスープ。ニンニクの味が効いてます。上の写真を見ると大きさがわかりづらいですが、実際は結構大きなお皿で出てきます。
シェアしないと食べきれないので注意!
厚みのあるステーキ。やわらかいお肉で美味しかったです。
名物(?)と思われる、おばあさんの人形が置いてあります。
このおばあさんと一緒に記念写真を撮るのが鉄板コースですね!
夜のローテンブルクを散策
電球色の灯りで照らされ、浮かび上がるレーダー門。
ローテンブルクの中心部、マルクト広場まで足を運んでみました。
左側が市庁舎で、14世紀のゴシック様式と16世紀のルネッサンス様式を組み合わせた造りに。街を見渡せる展望台があるので、翌日に上ります。
右手の奥はローテンブルクの英雄である酔っ払い市長が飛び出す、仕掛け時計。
しかし…、修繕中のため、ハリボテの絵で囲われています、残念。まあ、海外旅行をしていると、観光名所が修繕中…というのはよくある話ですよね。
ローテンブルクは夜の街も美しいです。夜の街をゆっくり散策できるのも、城壁に囲まれたローテンブルクならではの醍醐味ですね。
散歩を楽しんだあと、ホテルに戻り就寝。
ティルマン・リーメンシュナイダーホテルの朝、木製フレームの窓越しに見る、ホテルの鉄看板。そして、赤いお花が色鮮やかです。
石畳を歩いて、ローテンブルクの街を探検します。
聖ヤコブ教会(St. -Jakobs-Kirche)
ローテンブルクの街中を歩いていると、色々な場所から見ることができるゴシック様式の「聖ヤコブ教会」。
こちらは、彫刻家リーメンシュナイダー作の『聖血祭壇』という彫刻作品です。
今回宿泊するティルマン・リーメンシュナイダーというホテルの名称は、この彫刻家の名前が由来です。
市庁舎(Rathaus)
前日の夜に訪れたマルクト広場に面する「市庁舎」。建設されたのは13世紀ですが、半分が16世紀に消失したため、手前がルネッサンス様式、奥がゴシック様式になっています。
市庁舎の頂上には高さ約60mの展望台があり、街の周囲を180℃見渡すことができます。料金は2€です。
市庁舎の展望台へ向かうには、エレベーターなどはなく、木製の”レトロな”階段を上っていきます。
上の写真を見ると普通の階段に見えるかもしれませんが、頂上に向かうに従い、進路がどんどん狭まっていき、「え、これ本当にだいじょうぶ?」というツッコミを入れたくなるような恐怖感・スリルも同時に楽しめます。
特に、展望台へ向かう「最後の階段(というよりもはしご?)」については、身体が大きい人は結構苦労すると思います。
階段を上るにつれ、ローテンブルクの街の外に覆い茂る緑も目に入ってきます。
市庁舎展望台からの眺望です。こちらは北側。左手に見えるのが、聖ヤコブ教会です。
こちらは街の西にある「ブルク公園」の方角。
東側のマルクト広場を望む。
展望台の頂上はスペースが狭く、高所恐怖症には結構怖いかもしれません。しかし、この街に来たら展望台には上りましょう!オレンジの瓦屋根と、緑、そして空の青さのグラデーションは、この位置でしか見ることができない景色です。
プレーンライン(Plönlein)
そしてあまりにも有名すぎるローテンブルクの名所が「プレーンライン(Plönlein)」。ローテンブルクの城壁内で一番人気がある写真スポットです。プレーンラインは、ラテン語で「小さな場所」という意味だそうです。
平地ではなく、上りの坂道と下りの坂道が重なる場所なので、余計に魅力を感じるのかもしれません。
アーチを抜けた先(反対側)から見ると、こんな感じ。
建物に絡みつく”つる植物”や花台のお花が、街の表情に華を添えています。
グロッケ(Glocke)
昼食は、プレーンラインの目の前にある「グロッケ」で名物のロールキャベツをいただきます。
ちょっと、ひとやすみ。
テディランド(Teddyland)
テディベア好きにはたまらない?!「テディランド(TeddyLand)」は、ローテンブルクのテディベアグッズ専門店です。このお店限定で販売している限定テディベアも売っています。
私もいくつかお土産を購入しました。下記記事に掲載している写真の「マグネット・ピンバッジ・クマの人形」の中に、このお店で買ったグッズがあります。
[blogcard url=”https://aokitrader2.com/overseas-travel-souvenir”]
ケーテ・ウォルファルト(Käthe Wohlfahrt)
クリスマス雑貨を販売しているお店「ケーテ・ウォルファルト(Käthe Wohlfahrt)」。店内に入ると、世界が一気にクリスマスへと変わります。
クリスマス関連グッズのお土産は喜ぶ人も多いでしょうから、ここでローテンブルクのお土産を買うのもアリですね~。
市壁(Stadtmauer)
ローテンブルクの街は、全長約4.2kmの市壁に囲われています。10世紀から12世紀にかけて、街を守るために建てられたそうです。この市壁は、階段を上がると自由に歩くことができます。
ところどころ、城壁の外の景色が見える穴があいています。中世の時代はここから敵を監視し、矢を放っていたそうです。ここから顔を出して、城壁の外の景色を見るのも、また楽しい。
つぎはどのような景色が待っているのか?と、探検する気分で足を運ぶとワクワクしますね。
フリーデル(Friedel)
1882年創業のスイーツショップ「フリーデル」。歩いて小腹がすいたので、おやつタイムです。
ホテルが近いので、ホテルのお部屋に戻って食べました。個人的にはチョコの方が好きだったかな。甘さは想像していたよりも控えめです。
鉄看板
ローテンブルクの街を歩くときに注目すると面白いのが、「鉄看板」。連なる建物の軒先には、お店の種別を表す鉄看板が付いており、それぞれのデザインが凝っているので、見ながら歩くのも楽しいです。
ドラクエやFFであれば、間違いなく武器を売っているお店になりますが、本物の武器は売ってません;
でも、中世の兵士の甲冑や、お土産グッズを売っています。私も兵士や大砲の置き物をたくさん買ってしまいました; 中世ヨーロッパ好きにはたまらないお店です。
バウマイスターハウス(Baumeisterhaus)
夕ご飯はマルクト広場近くにある、「バウマイスターハウス」でいただきました。16世紀の建物を利用した人気レストランで、日本語表記のメニューもあります。
ドイツ旅行では、ソーセージをほぼ毎日食べましたが、地方によって見た目や食感、味付けが違うので、飽きることがありませんでした。キャベツの塩漬けザワークラウトとポテトも、美味しいです。
ブルク公園(Burggarten)
ローテンブルクの街の西側にある門が「ブルク門」です。このブルク門は、ローテンブルクの街の中で一番高い場所にある門です。市庁舎の展望台とはまた違う眺望を楽しむことができます。
ブルク門の前には緑の芝生が広がっており、その先にはローテンブルクの街中が見えます。もうちょっと奥まで行ってみましょう。
日中に訪れたプレーンラインも見えますね。ローテンブルクの朱く染まった街並みを望める最高のスポットです。
ちなみに、上記写真のドイツ現地時間は何時だと思いますか?夜の20時30分です。夏のドイツは陽が長く、21時くらいまで明るいです。
4月~12月の夜に街日行われる、「夜回り番人ツアー」なるツアーも開催されています。昔はこの街を夜の番人が守っていたそうです。ただし、ツアーは英語版とドイツ語版のみになります。
2泊3日滞在し、次の街へ
ローテンブルクは2泊3日の旅程で滞在しました。名残惜しいですが、レーダー門に別れを告げ、ローテンブルクを後にします。
この後はヨーロッパバスに乗り、ロマンティック街道の街をたどりつつ、ミュンヘンを目指します。
まとめ
ローテンブルクは、街全体が中世の街並みを美しく保っているので、本当に「中世の世界にタイムスリップしたかのような感覚や雰囲気」を楽しむことができます。
11月下旬から12月24日までは「クリスマスマーケット」も開催され、マルクト広場の周辺には、オーナメントやクリスマスグッズやお菓子などを販売する屋台が並ぶそうです。
いつか、また来れる機会があれば、クリスマスマーケットのシーズンに訪れてみたいです。
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