マイホーム購入で後悔しないために。ハウスメーカーの営業を信じ(過ぎ)ると売却時に痛い目に遭う話

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「夢のマイホーム」

間取りや設備をオーダーメイドできる「注文住宅」を検討する場合、まずはハウスメーカーの展示場を訪問するケースが多いでしょう。年末年始やゴールデンウィークなど、抽選会などの集客イベントに参加したのを機に、とんとん拍子で話が進んでいくこともあります。

ハウスメーカーの営業は、施主のために、さまざまな

  • 間取り
  • 設備仕様
  • 土地(建て替えでない場合)

を提案してくるでしょう。

しかし、ハウスメーカーの営業にも当たり外れがあります。「彼らはプロだから」とすべてを任せて進めていくと、数年後あるいは数十年後に後悔することになるかもしれません。

 

ハウスメーカーの営業は不動産の営業ではない

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「ハウスメーカーの営業」と「不動産の営業」は、家を扱っているという意味を考えれば、一見同類に見えます。

しかし、ハウスメーカーの営業と不動産の営業には決定的な違いがあります。

不動産の営業は市場経済(流通市場)を熟知したプロですが、ハウスメーカーは流通市場のプロではないということです。

いえ、もちろん全員がそうとは言いません。しかし、わたしが8年間不動産の営業としてハウスメーカーの営業さんとお仕事をさせていただいた限りでは、不動産流通のことをよく分かっていないハウスメーカーの営業さんは多いです。

 

市場経済の価格は需給のバランスで決まる

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注文住宅というのは、自分自身の生活スタイルに合わせて、間取りや設備仕様をオーダーメイドできます。もちろん、人生に一度の大きな買い物と言われるぐらいだから、好きにしたい、という方もいらっしゃるかと思います。

しかし、仮に売却することになったら?

いやいや、売却する予定なんてないよ…。それは、そうです。家を建てる際に売却時の想定をしている人はほとんどいません。現在流通に出ている中古戸建のオーナーも、新築した当時は売却する予定など想定していなかったでしょう。では、なぜ売却活動をしているのか?

  • 転勤
  • 両親の介護
  • 離婚
  • 子どもが学区内の学校になじめない

売却の理由には様々な理由があります。

さて、上記のような自分でコントロールしきれない要因等により、注文住宅で建てた家を売却をすることになったとしましょう。下記の2ケース、どちらの方が売りやすいでしょうか?

  1. 自分自身のためだけに建てた唯一無二の間取り・設備仕様
  2. 使い勝手がよいけど、無難で面白くない、万人受けする間取り・設備仕様

答えは、2番です。マーケットで需要が多い物件の方が、相場価格に近い金額で売りやすいわけです。市場経済の価格は需給のバランスで決まります。

逆をいえば、マーケットで需要がない物件は、それ相応の価格に落ち着きます。

唯一無二の間取り・設備仕様にしたために売却時苦労するオーナーがたくさんいる

わたしが売買仲介の営業時代、先ほどの1番「自分自身のためだけに建てた唯一無二の間取り・設備仕様」で新築したがために、売却する際に苦労したケースが多々あります。

いえ、苦労するのはわたしではありません。オーナーです。特に、注文住宅で建築したオーナーは

  • 住まいに対する愛着(バイアス)が強い
  • 注文住宅は建売よりも建築コストが高いのだから高く売れるという先入観

があるため、「なぜこんなにこだわって建てた建物が売れないんだ!」と思う方が多いです。そうです、こだわり過ぎたから相場価格で売れないんです。

上記のようなリスクがあることを簡単にでも説明しているハウスメーカーの営業はどれぐらいいるのでしょうか?

ハウスメーカーは流通市場を理解できていない

ハウスメーカーは、モノづくりのプロと言えます。大手のメーカーのなかには、化学・繊維の事業がベースになっている会社も多いですね。実際に、ハウスメーカーの建てた建物の構造やアフターサービスは素晴らしいです。

しかし、彼らは流通市場を理解できていません。その痛恨の極みが大手ハウスメーカー10社による「スムストック」です。スムストックというのはいわば「イイものを建てたんだからイイという評価をしよう!」という、大手ハウスメーカー10社による独自の売却査定システム(≒囲い込み)です。なお、下記の記事で根底から否定しています。

sumstockスムストック住宅の評判。ハウスメーカーの既存顧客「囲い込み」策
マイホーム購入は「人生の一大イベント」と言われます。マイホームの選択肢には、注文住宅・新築建売分譲に加え、中古住宅という選択肢...

ハウスメーカーや売主がいくら「この住宅はイイものだ!」といっても、流通市場では相手方がいます。そう、買主です。売主と買主の合意を経て、はじめて価格が決定するのが市場経済です。

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マイホームは不動産投資である

また、マイホームは、他人に貸しているかどうかにもかかわらず、れっきとした「不動産投資」であることも忘れてはいけないポイントです。

自身のポートフォリオの中の日本円が、不動産に置き換えられますので、不動産価値が下がれば大きく逆ザヤになることもあります。実際に、売却する際に売却資金で残債が消せないという人もいます。

人生に一度の買い物だからと、好きなように建てて、売却時に大きく目減りしては本末転倒です。

住宅ローンはレバレッジ投資である

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さらに、住宅ローンを利用したマイホーム購入はレバレッジがかかっていることも忘れてはいけません。

レバレッジとはてこの原理のことです。少ない資金(自己資金)で大きな取引ができます。株でいえば信用取引、その他外国為替証拠金取引(FX)やCFDと同じです。

株の信用取引やFXというと「うわーヤダヤダ怖い怖い」と思われる方が多いかもしれませんが、住宅ローンを組んでマイホームを購入するのは株の信用取引をしているのと同じです。

仮に、「購入金額5,000万円、うち自己資金1,000万円、住宅ローン4,000万円」で購入する場合はレバレッジは5倍です。具体的には下記の記事でシミュレーションしています。

stock-exchange-642896_640住宅ローンを使ったマイホーム購入はレバレッジを使った不動産投資である
元不動産営業のaokitradeです。 普段わたしはFX(外国為替証拠金取引)やCFD(差金決済取引)等の「レバレッジ取引」をしていますが...

株の信用取引やFXをやったことがある方なら分かるかもしれませんが、レバレッジを大きくかければかけるだけ、逆ザヤになった時の損失は大きくなります。

 

まとめ

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「人生に一度の大きな買い物なのだから、好き勝手すればいいじゃないか!」

それは、否定しませんし、できません。何が正解かなど分かりません。

しかし、人生に一度の大きな買い物(かつ住宅ローンを組めばレバレッジがかかっている)だからこそ、将来的なリスクも考慮してマイホームの計画を進めていった方がよいかもしれません、ということです。

わたしは、唯一無二の間取りを建てた施主さんの10年後、20年後の未来に何度も立ち会っているので。

DSC01873b元不動産営業が選ぶ「注文住宅」で絶対に後悔する間取り・プラン5選
わたしは約6年間「新築戸建分譲地」の企画販売営業をしていました。 分譲企画の重要な要素に「間取りの選定」があります。間取り図の...
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