「賃貸」vs「購入」どっちが得?!家賃は無駄?マイホーム論争に終止符を打つ

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当ブログを更新するようになってから、他の方が更新されているブログを見ることが多くなりました。記事タイトルの付け方、記事の流れ、結論までの持っていき方、すごく勉強になります。とくに、深夜はよく徘徊しています;

さて、そんな中、住宅購入に関して「賃貸派」と「購入派」が壮絶なバトルを繰り広げているブログを発見しました。

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「賃貸」と「購入」どっちが得なのか?

ネット上のブログを見ると、「賃貸の方が得だ」「いやいや、持ち家の方が得でしょう」など、朝まで生テレビばりの激論が交わされています。

わたしは、約8年間不動産売買の営業(分譲、仲介)をしていたのですが、入社した当初はどの物件を案内しても「家賃払うのもったいないですよ。買った方が絶対お得ですよ。資産になりますから。」という不動産営業によくありがちなトークをお客様に対して説明していました。

しかし、途中からそういうトークはしなくなりました。理由は次の通りです。

「賃貸」と「購入」どっちが得かは、購入する物件の将来的な資産価値が上がるか下がるか次第

以上です。非常にシンプルな答えです。

いくら「購入した方が賃貸に入居するよりもオーナーの懐に入る利益その他諸々のフィーもかからなくて得でしょう」「いやいや、賃貸の方が将来的なメンテナンス費用もかからないしが得でしょう」と激論したところで、「将来的に購入予定物件の価値が上がるのか下がるのか」によって、どっちが得だったのかが大きく変わります。

もちろん、将来的な資産価値の上下だけでなく、そもそも「購入時に相場よりもかなり安い価格で購入することが出来れば、購入した方が断然得でした」ということもありえます。逆に、「購入時に相場よりも高値を掴まされて購入すれば、購入しない方が良かった」ということもありえますね。

不動産購入は「不動産投資」である

以前の記事でも書きましたが、「不動産購入」はマイホームor投資物件、現金or住宅ローンの如何にかかわらず、まぎれもない「不動産投資」です。

stock-exchange-642896_640住宅ローンを使ったマイホーム購入はレバレッジを使った不動産投資である
元不動産営業のaokitradeです。 普段わたしはFX(外国為替証拠金取引)やCFD(差金決済取引)等の「レバレッジ取引」をしていますが...

不動産に対して現金(自己資金)を投入すれば自身のポートフォリオの中の現金(日本円)が不動産に替わります。そして、住宅ローンを利用すれば、レバレッジを利かせた株の信用取引と同じハイリスクハイリターンの投資となります。

特に住宅ローンを組んでいる場合は現金購入と違い「レバレッジ」が利いているため、天災等のリスクで不動産価値が激減した場合に逆ザヤとなり、売却した資金で住宅ローンの残債を消せない(保証会社の抵当権設定を抹消できない)可能性があります。

 

「購入」が得か否かは、購入時よりも不動産価値が上がるか下がるかが重要

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賃貸物件の入居率。「都心部」は強い

大手の賃貸サブリース会社に勤務している社員とよく話をするのですが、「賃貸物件の入居率」は東京23区近辺で97%~98%、神奈川県で97%、千葉県・埼玉県で96~97%、栃木や群馬等の地方になると95%前後となります。

つまり、不動産投資をするにあたり、「都心部が強い」というのは不動のまぎれもない事実です。

結局は「需要」と「供給」がどうなっているか

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引用元:住民基本台帳人口移動報告 平成26年(2014年)結果|総務省統計局

上記は平成26年の総務省統計局による「住民基本台帳人口移動報告」です。

文字が見づらく恐れ入りますが、画像をクリックすると別ウィンドウで拡大できるように設定しています。

「転入が転出を上回っている(人口が増えている)区市町村」のナンバーワンは当然のごとく「東京都23区」となります。その後、札幌市、福岡市、大阪市と続き、ここ数年武蔵小杉等の開発に沸く「川崎市」が5番手に付けています。今後は新川崎や鹿島田の駅前開発もありますからね。

一方、転入が転出を上回っている(人口が減っている)区市町村」には2位に日立市、4位に豊田市が付けています。これは、大手メーカーの工場閉鎖などによる人口減少が大きいのかもしれません。人口が流出が続くエリアは、人口の転入(需要)が減っている以上、エリアリスクが高いと言えます。

あとは、大手電鉄系の郊外物件等で表向きは人口が増えていても、「いや~これは将来的に厳しいでしょ」という物件も結構見かけますよね。大手デベロッパーが電鉄会社から仕入れた郊外の分譲地なんかも同様です。

長期で見ても「人口減少」そのものがかなりのリスク

まあ、そもそも根本的な話を言うと、「政府の描いている人口推移予測」で見れば、長期で見ても郊外で不動産購入をすること自体にかなりのリスクがあります。

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引用元:平成24年版 将来推計人口で見る50年後の日本|内閣府

上記は内閣府発表の「平成24年版 高齢社会白書(全体版)」にて発表された高齢化推移の予測データです。

日本の人口は、2050年に人口1億人を割ります。まあ、移民政策が良いかは別として、このままいくと長期で見た場合に結構危ういですよね。

ずっと住む(売らない)想定であれば買った方が得?

残念ながら、そうとは言えません。不動産を購入した以上、自分が住もうが他人に貸そうが、ポートフォリオの中に不動産が入っているのは紛れもない事実です。不動産の価格が上下する以上、自身のポートフォリオに影響を与えます。

そして、ずっと住む(売らない)というのは理想論です。ほとんどの方が「ずっと住む想定」で買っているにもかかわらず、マイホーム売却をすることがありえます。親の介護で実家の近くに引越す、転勤、人生観が変わる(例えば今や高知人となっているイケダハヤト氏のように田舎ライフを楽しむ)、離婚、子どもが学区内の学校になじめない、等々。

あと、これは計画性の問題なので防ぎようはいくらでもありますが、不動産あるあるなのが「若い頃に新築マンションのモデルルーム見に行ったら素敵で、3LDKの間取りの部屋を購入したんです。でも、子どもが2人出来たので、部屋が足りません」パターン。

購入する際は「資産価値が減るリスク」をしっかり考えておきましょう

上記も含め、「資産価値が減るリスク」は様々です。

  • 人口減少(過疎化、企業の撤退、大型生活利便施設の撤退等)
  • 天災(火災、地震、津波、噴火、土石流、河川氾濫、液状化、地割れ)
  • 将来、マンションの修繕計画見通しが修正され、修繕積立金が予測よりも大幅上昇
  • 隣家に住む人が奇人(ゴミ屋敷等)
  • 分譲地やマンション内で事件発生

こういったリスクが発生すると、自身のポートフォリオの中の「不動産」の価値が下がってしまうわけです。まあ、新規分譲地の場合は、「隣人がどんな人か」は運次第かもしれませんが;

あと、どこで入れようか迷ったのですが、ここで入れておきます。注文住宅で建築される場合、マニアック(需要が低い)な間取りほど、売却する際に売却成約価格が低くなるリスクがあります。これも「需給のバランス」が崩れるからです。

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これはわたしの感覚論ですが、「その間取りでいざ建てて、将来売却した場合にどうか?」というところまで考えている不動産屋的な臭覚を持っているハウスメーカーの営業は10人に1人もいないと思います。

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売るに売れないケースも実際にある

住宅ローンを組んで購入した後に何らかのリスクにより資産価値が減ってしまった後に、売却しようと思っても、売却資金で住宅ローン残債を返済出来ないので売るに売れないというパターンは大いにあります。

バブル期に5,000万円近くした郊外のマンションで、現在成約価格帯が400万円前後のマンションもあります。

不動産営業の「買った方が得です」は信じるな

不動産業界ではよくある話ですが、わたしが分譲の企画営業をしていた頃、私服を来て他社分譲地の偵察によく行ってたんですよね。もちろん、素性は明かしません。職業を聞かれたら「ウェブ関係です」とか分けの分からないことをよく言ってましたね;

話を元に戻しますが、そういう分譲地に行って物件を案内してもらった後、営業から結構クロージング(不動産の営業が申込みを取ろうとあの手この手で攻めてくる)されるんですよね。

その際によく例の「いやー、家賃高いですよね?絶対買った方が得ですよ」のクロージングをされていたわけですが、「家賃はドブに捨てるだけ、購入すれば資産になりますよね」とか、本気で言ってくる営業は信じない方が良いです。

裏付けする理由まで話があるのであれば良いですが、ただ買ってもらいたいから言っている営業もいます。

realestate-man不動産屋さんが「家は今買い時」と言っていますが、どう思いますか?
という「Yahoo!知恵袋」のQ&A、ありそうですよね。こんにちは、aokitradeです。 しかし、実際に売買の営業をしていると、マイホー...

まあ、不動産は営業云々より、最終的には物件が主役なので、営業が信用できなくても物件が信用できればそれで良いのでしょうけれどね。

 

「購入でしか得られないモノ」がある

ここまで、「購入する際は将来的な資産価値が購入時と比較してどうなるかをしっかり見極めましょう」という話をしてまいりました。決してわたしは購入否定派ではないですよ。

むしろ、わたしは「購入でしか得られないモノ」があると思います。

それは「思い出」です。

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お庭付きの一戸建てを購入すれば、子どもたちといっしょにお花や野菜等を植えて育てたことは、その子たちの感性をはぐくみ、かけがえのない思い出となるかもしれません。

賃貸では飼えなかったかもしれないワンちゃんやネコちゃんともいっしょに過ごせます。買っていた小動物などのペットが亡くなってしまったら、お庭にお墓を作ってあげることもできます。

お庭で行ったキャッチボールも思い出になるでしょう。子どもの身長記録を壁のクロスに毎年書いていくこともできます。

大学進学や結婚で出て行ったわが子の部屋を残しておいてあげれば、年末年始に帰って来た子どもは「ああ、懐かしい」と、ほっとした気分になるかもしれません。

賃貸住まいで頻繁に新築物件に引越しをすれば、物件は毎回綺麗かもしれませんが、購入した「家」とは違い、思い出は残りにくいのではないかと思います。

「思い出」はお金では買えないのです。

 

まとめ

というわけで、「賃貸」と「購入」どっちがお得なのか?ということで書いてきました。

記事タイトルには「終止符を打つ」と書きましたので、今、終止符を打ちましょう。

賃貸?購入?どっちがお得?

「引き分け」

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2 件のコメント

  • 不動産の賃貸か持ち家かの議論はなかなか難しいものがありますよね。
    ただ、個人的に言えることは新築マンションなどは購入して中古になると、購入当時の8割程度の資産価値になるので、損なのでは?と感じることも多いです。
    あくまで個人的な意見ですが、今の超低金利でインフレ傾向が続くのであれば、比較的長期の固定金利を組み、購入するほうが得策のように感じます。
    借家も借家で、気に入らないとか家族が増える、トラブルがあれば手軽に引っ越せるなどいい点もありますが、転居する際に保証人を2人立てないといけないとか、ある程度年齢が上がってしまうと借りにくいとかありますし?
    まぁ、大雑把に言うと引き分けなのでしょうけど、賃貸か持ち家かは個人の価値観や考え方などがあるので、人によりけりですかね。

  • guguさん、こんにちは。

    低金利が続きかつインフレ傾向であれば、相対的に預貯金(日本円)の価値が下がるので、対策の一環として不動産を購入してしまうというのも得策かもしれません。

    たしかに、賃貸が良いのか持ち家が良いのかについては、個人の価値観や考え方およびライフスタイルの部分に大きく左右されそうですね。

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