新築分譲マンションや分譲地を「値引き」してお得に購入するテクニック

元分譲営業のatradeです。

「新築分譲マンション」や「新築戸建分譲地」を検討していると、色々悩みにぶつかることがあると思います。中でも一番の悩みは「予算」や「資金計画」ですよね。

どんなにほしい物件に出会ったとしても、最後はやっぱり「支払っていけるのだろうか…?」という不安が出てきます。

金銭的な不安を払しょくするには、極端な話「自分の予算を下げるか?」あるいは「値引きするか?」という話になります。しかし、自分の予算を下げれば駅距離が遠くなったり、日当たり等の条件を譲歩せざるを得ません。

できるだけ自分の予算を下げずに、値引きを引き出す。今回はそんなテクニックを不動産会社側の営業心理も交えながらお伝えしていきます。

 

目次

分譲マンションや分譲地を「値引き」してお得に購入する方法

「抽選」になる人気物件では”値引き不可”

まずはじめに、いきなり夢を壊してしまいます。「抽選」になったりするような人気物件では値引きはできません

不動産の価格は「需給のバランス」で決まります。抽選になる(需要が供給を上回る)物件で「値引き交渉」をしたところで、「お引き取り願います」と言われてしまうでしょう。

抽選になりそうな物件をご検討の方は、抽選会で「より落選しにくくする方法」の記事をご覧ください。

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「売主」と「販売代理」の立場を理解する

さて、新築マンションや新築戸建ての広告を見ていると、広告チラシの帯や物件概要、公式ウェブサイトのフッターや物件概要に「売主」と「販売代理」の記載がありませんか?

例えばここでは分かりやすくするため、実際の会社名で例を挙げます。

  • 売主:東急不動産
  • 販売代理:東急リバブル、東京建物不動産販売

売主とは一般にディベロッパー(デベ、マンデベ)ともいわれる、その分譲事業の事業主です。仮にそこに新築マンションが建築予定であれば、土地の名義は事業主である東急不動産になっています。

そして東急不動産から施工会社に施工を発注したり、広告を広告代理店に発注したり、販売を販売代理に発注します。新築マンションの総売上高から土地の仕入れに要した費用、施工費用、広告費、販売経費等を差し引いた金額が事業主の利益です。

しかし、この新築分譲マンションのモデルルームに足を運ぶと出てくる営業マンは販売代理の「東急リバブル」「東京建物不動産販売」の社員、あるいはその2社が発注した先の派遣社員です。

つまり、ここで言いたいのは「値引き交渉をする相手は販売代理側の人間だが、値引きをして赤(損)を切るのは売主(事業主)である」ということです。

(なお補足ですが、大和ハウスや積水ハウスなど、大手ハウスメーカーの新築分譲地では、販売代理を使わずに売主が直接販売しているケースもあります。この場合は値引き交渉する相手も赤(損)を切るのも売主となります)



「販売代理」の営業マンが「値引き交渉」された際に”一番”困ること

ここで、値引き交渉を受けた「販売代理」の営業マンの心理を理解しておきましょう。

毎日終電近くまで働き、ノルマもキツイ。上司からも「売主」からも販売進捗を追及されている。毎日ストレス…。

という状況下で、買主から値引き交渉を受け、「売主」に頭を下げて承諾をもらい、買主に伝えた時に出る…「やっぱ買うの止めます」。これ、最悪。要は、販売している営業マンとして一番困るのが「値引き承認を得たのに買わないこと」です。と同時に、この展開は販売代理の営業として最大の屈辱です。

といった…、最悪な展開になるのが困るので、販売の営業が値引きを受ける相手は必然と「金額以外のネックなし!(この世に絶対はないけど)値引きしたら絶対に買うお客様」となります。

なお、時々「初回来場」で値引き交渉する方がいます。家電量販店で家電製品を交渉するなら来店時すぐにでも交渉するべきですが、新築分譲マンションや新築戸建分譲地(パワービルダーの安価な新築戸建を除く)では絶対NGです。相手も人間です。

値引きの交渉材料は「支払い不安」がベター

値引きの「交渉材料」は「支払い不安」を演じるのがベターだと思います。そして、相手も人間ですから、何とか「売主」に値引き交渉を持っていきたくなる表現にしたいですね。

営業マンの性格もありますし正解はないですが、私なら

「実は妻とも真剣に話あって、本当に物件が気に入りました。○○さんにも相談に乗っていただいたり、資金計画を何度も提案していただいたり、本当に感謝しています。なんですが…、どうしても…どうしても…月々の支払いを□□万円に抑えたいんです。こんなことを○○さんに言うのは本当に申し訳ないのですが、なんとか月々の支払額を□□万円に近づける販売金額にしていただくことはできませんか?」

みたいな…。

なお、物件の悪いところを指摘したりするのは絶対アウトです。物件の悪いところを指摘している時点で、その「ネックで買わないのでは?」と思われてしまいます。



売主の「決算月」から「交渉日」を逆算する

今度は「売主」側の心理をつかんでおきましょう。買主の値引きを受け入れる「売主のメリット」は「売上が上がること」です。

新築分譲マンションおよび新築分譲戸建の売上とはイコール「残金決済(カギの引渡し)」を意味します。

売主の多くは「決算月」が3月です。この決算月の3月に売り上げるか翌月の4月の売り上げるかは「大きな違い」です。その差は生ビールと発泡酒、いや、勝ち点3と勝ち点1ぐらいの大きな差となります。

3月の末に残金決済(カギの引渡し)を間に合わせるには、売買契約を45日前に済ませる必要があります。これはガチガチな数字ではありませんが、デベロッパーや販売代理が分譲計画を練る際に使う日数です。45日の理由は不動産売買契約の後に住宅ローン本審査、物件説明会、物件確認会、金銭消費貸借契約のイベントをこなすためです。

すると下記のようなスケジューリングになってきます。

  • 3月4週目 引渡
  • 2月2週目 契約
  • 1月4週目 値引き交渉

値引き交渉を受けた「販売代理」も「売主」も、値引き交渉の回答を即日することは100%ありえません。足元みられたくないですからね。すると、最低でも契約の1週間前、出来れば2週前の1月4週目には値引き交渉を仕掛けておきたいところです。

なお、決算月は当然のことながら事業主により異なります。例えば、大手ハウスメーカーの積水ハウスは1月決算です。

主なディベロッパーの決算月
3月 三井不動産、住友不動産、東京建物、野村不動産、東急不動産、三菱地所、大京、コスモスイニシア、大和ハウス、NTT都市開発、タカラレーベン、ゴールドクレスト
1月 積水ハウス

「残戸数」が少ない物件の場合は値引き成功率up

新築分譲マンションや新築戸建分譲地でも、残戸数が少ない場合は値引き成功率が大幅にupします。

理由としては簡単で、「売主」も「販売代理」も人件費や広告費かけるぐらいだったら、値引きしてさっさと引き上げたいからです。

実はこのような状況下では、営業側も「買主側からの値引き交渉」を望んでいることさえあります。理由は既に分譲済の既客がいる前で「おかげ様で完売までもう少し!価格改定!キャンペーン!」なんてやりにくいからです。これは一定の確率でクレームを付けてくる購入者がいるんですよね。まあ、クレーム受けたとしても何が起こる話でもないんですけど。

そのため、折込チラシや公式ウェブサイトではなく、「売主」も「販売代理」も水面下でガッツリ値引きしてさっさと引き上げたいと考えていることが大いにありえます。

「完成年月日」から1年経過しそうな物件は値引き成功率up

新築分譲マンションおよび新築戸建分譲の場合、不動産広告の「物件概要」には必ず物件の「完成(あるいは予定)年月日」が記載されています。

この完成年月日から1年経過しそうな物件は値引き成功率がupします。理由は、不動産の公正取引協議会(通称コウトリ)の規約上、完成年月日から1年経過してしまうと広告上「新築」と謳えなくなるからです。そのため、早く販売して契約してしまいたいという心理があります。

完成日から1年経過する物件は大手ハウスメーカーの戸建分譲地が多いですね。ハウスメーカーの戸建分譲地は財閥系ディベロッパーと違い「販売手法がとにかく下手」なので、結構売れ残りがあります。

まあ、売れ残るということは下手な販売手法以外にも何かしら理由があるはずなので、そこは慎重に見ていく必要がありますが、ガッツリ値引きをするには狙い目ですね。



 

まとめ

というわけで、自身の営業上の経験から新築分譲マンションおよび新築戸建分譲地の値引きテクニックをご紹介しました。

さいごに、住宅ローンを組んで購入される方が値引き交渉をする際は、住宅ローン事前審査が通っていることが最低条件になることが多いです。

「上司や売主の値引きOKを取り付けたのに、住宅ローンが組めませんでした」では、営業さんが火の車になるのは必至なので、予め通しておいてください、ということですね。

住宅ローンの事前審査とは、売買契約前に行う審査のことで、

  • 借入される方の属性(年収、勤務先など)
  • 購入物件の担保価値

から住宅ローン借入額を審査するものです。

もし希望物件があるのであれば、住宅ローン事前審査も同時に進めておくとよいかと思います。

おすすめは、ネット銀行。金利の低さと手厚い保障が魅力です。

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