マイホーム購入の際、売買代金については
- 自己資金(≒キャッシュ)
- 住宅ローン
にをもって、買主から売主(建物請負がある場合はハウスメーカー・工務店)に支払います。
これから住宅を購入される方は、「どの金融機関で住宅ローンを借りればよいのだろう?」と考えられている方が多いかと思います。
今回は、元不動産営業のatradeが住宅ローンの選び方や金利・事務手数料を比較し、この記事に落とし込んでみます。住宅ローン選びで迷われている方の参考になればと思います。
住宅ローンの選び方
住宅ローンを選ぶ際、何を見て比較すればよいのか?
比較する際のポイントは、金利だけでなく、手数料や保険の手厚さなど多岐にわたります。
店頭表示金利と金利引き下げ優遇幅
各金融機関、毎月1日に「店頭表示金利」を公表します。変動金利の場合、ほとんどの金融機関の店頭表示金利が「2.475%」になっているかと思います。
では、適用される金利は2.475%なのか?というと、違います。実際には「店頭表示金利」から「金利引き下げ優遇幅」を差し引いた金利が適用されるので、金利を見る場合は
- 店頭表示金利
- 金利引き下げ優遇幅
の2つをチェックする必要があります。
なお、金利優遇幅は審査により異なります。
そのため、購入物件が決まっている方は早めに住宅ローン事前審査を提出し、自身が借り入れした場合の金利優遇幅を知っておくとよいかと思います。
[aside type=”normal”]なお、適用される金利は「融資実行月」の金利です。注文住宅の場合、融資実行月は「建物の完成・引渡し時」になるため、建物が完成するまでの数か月間、上下変動リスクがあります。[/aside]
「全期間引下げ」と「当初期間引下げ」の違い
金融機関の住宅ローンサイトを見ると、
- 全期間引下げ
- 当初期間引下げ
の2種類があります。
全期間引下げとは、借入期間内ずっと同じ引下げ幅を利用できるということです。
[colwrap] [col2][/col2] [col2]たとえば、「全期間引下げ▲1.85%」の場合、店頭表示金利2.475%の変動金利を選択すると、適用金利は0.625%です。
仮に5年後、変動金利から2年固定に切り替えたいという場合は、2年固定の店頭表示金利から「▲1.85%」を差し引いた金利が適用金利となります。[/col2] [/colwrap]
当初期間引下げとは、当初の期間のみの引下げ幅で、当初期間が終了した後は、別に設定された引下げ幅となります。
[colwrap] [col2][/col2] [col2]たとえば、「当初期間引下げ▲2.30%」の場合、店頭表示金利3.35%の10年固定を選択すると、適用金利は1.05%です。
10年固定金利が終了すると、また固定金利を選択するか変動金利を選択するか選択できます。その後の金利優遇幅は小さく、▲1.40%などです。[/col2] [/colwrap]
住宅ローン事務手数料
事務手数料は、融資の実行時に金融機関に支払う手数料です。今後、金融機関には利息を支払っていくことになりますが、融資実行時に手数料も支払う必要があるということです。
都市銀行や地方銀行の場合、ほとんどの金融機関の事務手数料が「30,000円+消費税(税込32,400円)」です。
一方、ネット銀行の場合、事務手数料を「融資額の税込2.16%」とし、次に紹介する保証料を無料にしているケースが多く見受けられます。
なお、夫婦共働きの場合、「住宅ローン控除」の恩恵を最大限に活かすためにペアローンにする場合があります。ペアローンの場合、金銭消費貸借契約が2本になるため、銀行によっては事務手数料がそれぞれの契約、つまり2倍の事務手数料がかかることがあります。
住宅ローン保証料
住宅ローン保証料は、融資の実行時に金融機関のグループ会社である保証会社に支払うお金です。
住宅ローンの返済が滞ることがつづいた場合、保証会社が金融機関に弁済をした後に、担保の物件を「任意売却」にかけて資金を回収します。
[aside type=”normal”]住宅ローンの融資実行後、残金決済に立ち会った司法書士が法務局に向かい、借入の担保となる土地と建物に保証会社の抵当権を設定します。[/aside]
保証会社にはリスクがあるので、住宅ローン保証料は「保証会社がリスクを負う分の手数料」のようなものです。
ネット銀行では、この保証料を無料にしているケースが多くあります。
印紙代
印紙税は、住宅ローンの契約(金銭消費貸借契約)時、金銭消費貸借契約書に貼付します。
金銭消費貸借契約書 印紙税額一覧 | |
記載金額 | 印紙税 |
1万円未満 | 非課税 |
10万円以下 | 200円 |
50万円以下 | 400円 |
100万円以下 | 1,000円 |
500万円以下 | 2,000円 |
1,000万円以下 | 10,000円 |
5,000万円以下 | 20,000円 |
1億円以下 | 60,000円 |
5億円以下 | 100,000円 |
10億円以下 | 200,000円 |
50億円以下 | 400,000円 |
50億円超 | 600,000円 |
融資の金額により、印紙税の金額が変わります。
金銭消費貸借契約をネット上で完結させるため、契約書の記載・捺印手続きが不要というネット銀行(じぶん銀行)も登場しています。
団体信用生命保険
住宅ローンの借入希望者は、住宅ローン本審査の際に「団体信用生命保険告知書兼申込書」に記入・捺印をし、団体信用生命保険に加入することが必須です。
被保険者(≒住宅ローン借入者)が保険期間中に亡くなった場合、住宅ローンの残高分の保険金が支払われます。
団体信用生命保険の保険料は支払金利に「含まれている」ことがほとんどです。
また、最近では、ガン・急性心筋梗塞・脳卒中を含む「8大疾病保障」が付いているネット銀行もあります。
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借り入れ後、銀行の窓口で相談できるか否か
都市銀行や地方銀行で住宅ローンを借入した場合、金融機関のローンセンターに予約をして行けば、繰り上げ返済などの相談に乗ってもらえます。
ネット銀行の場合は、店舗そのものがないケースが多く、直接相対で相談できるケースが少ないです。住宅ローンのことは銀行の窓口で相談したい!という方にとっては、住宅ローン選びのポイントのひとつになる…かも?
元利均等返済と元金均等返済
住宅ローンの返済方法には、「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類があります。
元利均等返済 | 元金均等返済 | |
メリット | 毎月の返済額が一定となるので、返済の見通しが立てやすい | 元利均等返済と比較して利息の支払総額が少なくなる |
デメリット | 元金均等返済と比較して利息の支払総額が多くなる | 借入当初は、毎月返済額が元利均等返済と比較して多くなる |
すべての金融機関で選べるというわけではなく、元利均等返済のみしか扱っていない金融機関もあります。
一般的には、元利均等返済で住宅ローンを返済することがほとんどです。ただし、少しでも利息の支払い総額を少なくしたい…ということであれば、元金均等返済も選択肢のひとつです。
私の経験上では、元金均等返済を選ぶ人はほとんどいませんが…。
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住宅ローンの金利・事務手数料を比較
上記でご紹介したように、住宅ローンを選ぶ際は金利・事務手数料・保険など「比較する要素」が多岐にわたります。
借り入れする方の年齢や加入している保険の状況も加味すると、Aさんにとっては○銀行がいいけど、Bさんにとっては▲銀行がいいというケースもありえます。
既に加入している生命保険で保障が不十分であれば、団体信用生命保険が手厚い住宅ローンを選択するというのも選択肢のひとつです。逆に、団体信用生命保険が手厚い住宅ローンを選ぶのであれば、現在加入している保険を見直すという方法もあります。
住宅ローンの金利・事務手数料の比較(2017年8月実行金利) | |||||
金融機関 | 変動金利 | 事務手数料 | 保証料(借入100万円あたり) | 印紙代 | その他 |
じぶん銀行 | 0.497% | 融資額×2.16% | なし | ネット完結のため不要 | がん50%保障団信基本付帯 |
住信SBIネット銀行 | 0.444% | 融資額×2.16% | なし | 税制どおり | 全疾病保障基本付帯、女性は「ガン診断給付金保障」も基本付帯 |
三菱UFJ銀行 | 0.625% | 32,400円 | 20,610円~ | 税制どおり | 別途保険料で「7大疾病保障付き住宅ローン」加入可 |
りそな銀行 | 0.625% | 32,400円 | 20,614円~ | 税制どおり | +0.3%で「団信革命」加入可 |
各銀行の金利引き下げ競争は過熱化し、もうこれ以上下げられないレベルまで下がってきているといえます。そのため、団体信用生命保険の内容で差別化をしている銀行が増えてきているというのが現状です。
個人的に注目しているのは、がん50%保障団信が基本付帯になっている「じぶん銀行」の住宅ローンです。「住信SBI住宅ローン」の8大疾病保障団信とは、ひと味ちがう団信の内容で、差別化をはかっています。
金融機関 | 団体信用生命保険 | 保険金の支払い |
じぶん銀行 | がん50%保障 | がんと診断確定 |
住信SBIネット銀行 | 8大疾病保障 | 所定の就業不能状態が一定期間継続 |
「がん50%保障」と「8大疾病保障」という言葉のみを比較すると「8大疾病」の方が圧倒的に手厚く見えますが、じぶん銀行の住宅ローンは「がんと診断確定」された時点で保険金の支払い、住信SBIネット銀行の住宅ローンは「所定の就業不能状態が一定期間継続」です。
条件がまったく異なるのはチェックしておくべきポイントでしょう。個人的には、「がん50%保障団信」のじぶん銀行の方が支払い条件がわかりやすいのでおすすめしやすいです。
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まとめ
万人にいい「最強の住宅ローン」は存在しません。
- 金利
- 事務手数料
- 保証料
- 保険の手厚さ
を比較したうえで、自分に合う住宅ローンをじっくり選んでみてください。
じぶん銀行と住信SBI住宅ローンは、ネットで今すぐ審査申込み可能です。「金利」と「保障」の部分で、不動産屋さんから勧められた住宅ローンよりも好条件の可能性があります。
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▼ じぶん銀行住宅ローンの金利・事前審査申込みはこちら ▼
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